PDFを回転して、そのまま保存する方法
ここにたどり着いた多くの方は、すでに一度ファイルを回転させた経験があるはずです。Chromeやプレビュー、無料のAdobe ReaderでPDFを回転し、ウィンドウを閉じて再度開くと、ページは元通り横向きのまま。これは故障ではありません。ビューアの回転ボタンは画面上の画像だけを回転させ、その変更を文書には保存しないため、ウィンドウを閉じると元に戻ります。このツールは、実際に文書自体を書き換えます。
ページの向きが実際に保存されている場所
PDFの各ページは、自身の回転情報をファイル内部の数値として持っており、市販されているすべてのリーダーがその値を読み取ります。ビューアの回転ボタンはこの数値を変更しません。この数値を変えることこそが本ツールの役割であり、そのためAcrobatやブラウザ、スマートフォン、プリントキュー、次にアップロードするどのシステムでも、ページが正しい向きで表示されるのです。回転情報がファイル自体に保存されるため、特定のウィンドウや端末だけに依存しません。
横向きになってしまった1ページだけを直す
よくある問題は、文書全体ではなく1ページだけです。縦長のレポートの中の横長の表、スキャナーが逆向きに読み取ったページ、逆さまに届いたFAXページなど。PDFを1つアップロードすると、すべてのページがプレビュー表示されます。各プレビューは実際に保存されている向きで描画されるため、横向きのページはグリッド上でも横向きに見えます。間違ったページを正しい向きになるまでクリックし、ダウンロードしてください。他のページは元の向きのまま戻ってきます。
回転は相対的だからこそ機能する
回転ボタンをクリックすると、ページがすでに持っている回転値に90度ずつ加算されます。これは、これまで使ってきたすべてのプログラムの回転ボタンと同じ動作です。一見些細な違いですが、これが「使えるツール」と「壊れて見えるツール」を分けるポイントです。たとえば270度横向きに保存されているページに90度を指定しても動きませんが、それこそが直したかったページです。ここでは、そのようなページも正しく回転できます。
| ページの保存角度 | クリックした角度 | 結果 |
|---|---|---|
| 0(正立) | 90 | 90(横向き) |
| 90(横向き) | 90 | 180 |
| 270(横向き) | 90 | 0(正立に戻る) |
| 180(逆さま) | 180 | 0(正立に戻る) |
1クリックごとに右へ90度回転します。Shiftキーを押しながらクリックすると左回転になります。グリッド上部のコントロールで全ページを一括回転でき、リセットボタンで文書全体を元の状態に戻せます。
回転結果を事前に確認できる
クリックするたびにプレビューが再描画されるので、確定前にページの向きを目で確認できます。また、何ページが回転し、何ページがそのままかも明示され、角度ごとにグループ化して一覧表示されます。たとえば3ページ目と12ページ目だけを回転した場合、その内容が一行で表示されます。回転ミスは自分では気づきにくく、数日後に他人から指摘されることも。自分が指定した内容を確認できるのは、他の多くのツール以上に重要です。
再エンコードなし
ページの回転は、1ページごとに1つの数値を変更するだけなので、デコードや再レンダリングは発生しません。テキストはそのままテキストとして検索可能で、画像も到着時の圧縮バイト単位で維持され、フォントやリンク、ブックマークも一切変わりません。10ページすべてを回転したテストでは、圧縮後のページ内容は入出力ともに13,014バイトで完全一致。3ファイル46ページの大きなバッチでも、入力5,094,135バイト、出力5,093,217バイトとほぼ同じです。各ページを画像化して回転するツールでは、検索できなくなり、画質も落ち、ファイルサイズも大きくなりがちです。
また、ファイルサイズが処理速度にほとんど影響しません。24ページ中4ページを回転したレポートは処理に0.061秒、全ページ回転した12ページのファイルは0.016秒でした。ページごとに変更するのは1つの数値だけだからです。大きなファイルで時間がかかるのはプレビュー描画だけで、それも高速です。564ページのPDFは約10秒、1,631ページのPDFでも約16秒でプレビューされます。
フォルダ丸ごと一括処理
2つ目のファイルを追加すると、自動的に一括モードに切り替わります。ページグリッドがファイルリストに変わり、各ファイルごと、または全ファイル一括で回転操作が可能です。何も操作しなかったファイルも他と一緒に処理されるので、40枚すべて逆さまのスキャンも1回で済みます。1ファイルなら元の名前でPDFとしてダウンロード、複数なら元のファイル名(アラビア語や中国語も含む)を保持したZIPで戻ります。
このモードには意図的な制限があります:ファイル単位での回転のみで、ページ単位の指定はできません。40個の文書で「12ページ目」はそれぞれ異なるページを指すため、バッチでページ指定をすると39個が誤って回転してしまうからです。ページごとに作業したい場合は、1ファイルずつアップロードしてください。
ロックされたファイル、破損ファイル、そして確実な処理
パスワード付きPDFも対応しています。パスワードを入力すれば、回転後はロック解除された状態で戻ります。読み込み時に修復が必要なほど破損しているファイルも修復され、その旨が明記されます。まったく開けない場合は、PDF修復をご案内します。同じページに異なる回転指示をした場合はリクエストが拒否され、対象ページ名が表示されます。ツールが勝手に推測して間違った方向に回転することはありません。
ファイルを書き込んだ後、ツールは再度ファイルを開き、ページ数を数え直し、指定したページごとに希望通りの向きになっているか確認します。回転が反映されていないページがあれば、そのジョブは失敗として返され、修正済みと誤認することはありません。完成ファイルは準備完了から1時間後にサーバーから削除され、ジョブ記録もさらに1時間保持されるため、遅れてダウンロードしても理由が明確に表示されます。
得られるもの
- PDF自体に書き込まれる回転情報で、閉じてもメールしても印刷しても向きが維持される
- 各ページが実際の保存向きで描画されるプレビューグリッド
- 単一ファイルではページ単位、バッチではファイル単位でのコントロール
- ページの既存回転値に加算される回転で、横向きページも正立に戻せる
- テキスト・画像・フォント・リンクは一切再エンコードされずそのまま返却
- アカウント不要・透かしなし・ファイルは1時間後にサーバーから削除
次にできること
ページの向きを直したら、PDF圧縮がスキャンバッチの次の定番ステップです。文書を回転ではなく分割したい場合は、PDF分割で同じページ選択機能が使え、PDF結合で複数ファイルをまとめることもできます。