スキャン画像では、PNGはJPGよりも小さく、品質も失いません
この変換には、説明すべきトレードオフがほとんどありません。実際の1240×1754ピクセルのA4テキストスキャンを処理したところ、6.22 MBのTIFFが114 KBのPNGになり、98.2%も小さくなりました。しかも、ピクセルごとの最大誤差はゼロで、元画像と数学的に同一です。同じファイルをJPEGで変換すると、設定によって129 KBから217 KBとなり、文字の縁に最大255中79の誤差が発生しました。
この結果は、特定のファイルだけの話ではありません。PNGは同じピクセルが連続する部分を圧縮します。これはスキャン画像やスクリーンショットの大部分を占めます。一方、JPEGは緩やかな変化を記述するためにデータを使いますが、ドキュメントにはそうした要素がほとんどありません。
複数ページのスキャンは、最初のページだけでなくすべて対応
ドキュメントスキャナーから出力されるTIFFは、複数ページを1つのファイルにまとめていることが多く、ほとんどの変換ツールは最初のページだけを返します。「すべてのページを変換」にチェックを入れると、各ページが番号付きPNGとして1つのZIPにまとめて順番通りに返されます(例:scan-1.png、scan-2.png…)。ページ数が12ならscan-01からscan-12までゼロパディングされ、正しく並びます。チェックを外すと1ページ目だけが返され、結果画面で総ページ数が表示されるので、残りのページが存在することも分かります。このチェックボックスはTIFFを選択したときだけ表示され、他の形式にはページの概念がありません。
16ビットスキャンも白紙にならず画像として出力
フィルムやアーカイブ用スキャナーは1チャンネルあたり16ビットで記録します。これを通常の8ビットデータとして読み込むと、真っ黒や真っ白の四角になってしまいますが、このツールはファイル自体が宣言しているビット深度に合わせてサンプルをリスケールするので、12ビットや14ビットのスキャナー出力も正しく処理されます。結果には「サンプルをスケールダウンした」旨の注記が付きます。階調幅はそのまま、保存時のビット深度だけが変わります。
PNGが得意なケースと、そうでないケース
スキャン文書、スクリーンショット、線画、図、ロゴ、そして輪郭がはっきりしたものや単色の多い画像は、すべてPNG向きです。写真は逆です。写真のTIFFをフルカラーPNGに変換すると、可逆圧縮では繰り返しが少ないため、予想以上に大きくなることがあります。そういった場合はパレット圧縮のチェックボックスを利用するか、JPG変換をおすすめします。
透過情報もそのまま維持
PNGは本物のアルファチャンネルを持っているため、TIFFの透明背景もそのまま保持され、白で塗りつぶされることはありません。これはロゴやスタンプ、署名など、後で別の画像の上に重ねる必要がある場合にJPGよりPNGを選ぶ主な理由です。
カラープロファイルと画像サイズ
埋め込まれているカラープロファイルはデフォルトで保持され、削除されません。印刷用にキャリブレーションされたスキャンには重要です。必要に応じてワンクリックでsRGBに変換する設定もあります。画像サイズも入力時とまったく同じで返され、リサイズ・トリミング・リサンプリングは一切行われません。
各設定の実際の効果
圧縮レベルの設定は、繰り返しパターンを探すエンコーダーの処理の丁寧さだけを変え、ピクセル自体は一切変わりません。そのため、結果には品質数値ではなく「可逆(Lossless)」と表示されます。大きなスキャンでは「高速」設定が早く終わり、「最小」設定はさらに少しだけサイズを小さくしますが、どの設定でも画像自体は同じです。無料・アカウント登録不要・透かしなし、変換後のファイルは1時間後に自動削除されます。
得られるもの
- 可逆PNG:変換後のスキャンは、ピクセルごとの最大誤差0で元のTIFFと一致
- スキャンテキストではJPEGより小さいファイルサイズ:同じページで114 KB(JPEGは129 KB~217 KB)
- 複数ページスキャンは、各ページが番号付きPNGとして順番通り返却
- 16ビット・12ビットスキャナー出力も白紙にならず正しくリスケール
- 透過情報・元の画像サイズ・カラープロファイルもそのまま保持
- 無料・アカウント不要・透かしなし、ファイルは1時間後に自動削除
次にできること
写真のTIFFで、ピクセルの正確さよりファイルサイズを重視する場合は、TIFFからJPG変換でより小さなファイルが得られます。TIFF形式のままサイズを減らしたい場合は、TIFF圧縮をご利用ください。複数ページのスキャンを1つのファイルにまとめておきたい場合は、TIFFからPDF変換を使いましょう。